「先生、自信がありません。。。。。」
「大丈夫、大丈夫!」
何を根拠にそんな事言えんの?って感じだった。
私は、逃げたくて仕方なかった。本当に、朝の朝礼で、倒れてやろうと思った。(実際、本当に倒れそうだった)
そしたら、みんな心配してくれて、そんでもって、授業もしなくていいかも。。。。
って、思った。
でも、出来なかった。先生にも迷惑になるし、
そんなんできなかった。
結局覚悟を決めて、重く大きな地球儀と懐中電灯に用意した何十枚ものプリントと資料を担いで、1年1組に・・・・

震えは止まらない。
喉はカラカラ。

生徒は興味津々。

鐘が鳴り、授業の挨拶。
「これから、社会の授業をはじめます」(号令係サン)
「はぁ〜い」(みんなの声)
「おねがいします」(全員)

最初は声も振るえ、でも、前回の復習からだったから、順調だった。

導入も終って、最初の展開も順調。

一番大切な、今日の内容に近づくと共に、
教える順番を間違えたり、抜かしたり、戻ったり、
黙ったり、
で、生徒は「?」顔・・・・・

そりゃそうだ。

私は、もう、どうにでもなれって。。。
無責任にそう思った。
とりあえず、私のできる事だけしよう。
って、本当に無責任に思った。

一方的に説明して、質問して、
それでも、生徒はあったかかった。
ちゃんと手をあげてくれるの。
それで、答えてくれるの。

周りでは、「え?なにやんの?今?」
     「わかんない・・」
とか、聞こえた。
でも、考えようとしてくれて、
私を助けようとしてくれるの。
本当に自分が嫌になった。

これまでにないくらいの・・・・・・

あぁぁぁああぁ、こんなにいい子たちに。。。。
って、思った。
ソレと同時に、私って、出来ない人だと思われたかな?って汚い小さいことを考えてた。

授業が終って、一目散に逃げた。
ササササッて。

「あの子達に顔向けできない・・・」
そう思った。

指導教官は、こう言った。
「最初だったから、緊張もしたでしょう。でも、生徒たちチャントわかってたよ。」
「絶対そんな事ないです。本当にダメでした。」

先生は、褒めてくれたけど、私は、1ミリもそんなことを信じられなかった。
「まぁ、次の授業まで、時間があるから、教材研究をもう一度して、落ち着いてね」って・・・・
「優しいなぁ。」

私は、次の授業まで、本当に必死になってた。
1回やった授業で、ちょっと授業の実際のイメージができたから、それと流れとか、反省を踏まえて、必死になってた。

次の授業は1年4組。

「絶対に、あんな授業はしないぞ。納得いくのをやろう。ダメなところはダメじゃなくしよう」

そうココロに決めた。

1年4組。
なんだか、緊張は変わらないけど、自信がなくはなくなった。

生徒は相変わらず、興味津々。
私は、ハキハキと流れを間違えないように、頑張った。
余裕も出来てきて、?????
生徒のペースに合わせる話も出来た。
それで、生徒は笑ってくれた。

「今、日本は12時だから、セネガルは今何時?」

一人の男子生徒が質問してきた。
「じゃぁ、みんなデ考えてみよう。」
ちょうど、セネガル戦だったから、みんなも興味津々で一緒に考える。

「そうだね、今夜の9時だ」
「じゃぁ、ちょうど、セネガル人はエッチなことしてるな」(ヤンチャボウズ)
「そうだね。」(私)
ははははは。
みんな、和んだ。

結構、このクラスは和やかに、勉強できた。
色んな問題も一緒に考えて、進めた。

私も完璧ではないけど、ひとまず、安心した。

授業が終って、片付けていると、一人の女子生徒がよってきた。

「先生!今まで地理の授業好きじゃなかったけど、今日の授業楽しかった。地理が好きになったよ」

私は本当に驚いた。そして、ウレしかった。
「本当に?ありがとう。先生緊張して、美味く出来なかったよ。次はもっと頑張るね、」

嬉しくて、嬉しくて、どうしようなかった。

 

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